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桃尻文庫

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category: 学校の記憶  1/1

プールの記憶 (女教師/男子)

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1夏、汗だくになりながらの買い物帰り。児童公園のそばを通ると、涼しげな水音と子供たちのはしゃぐ声が聞こえてきた。広場の一角に設置された深さ二十センチほどのささやかな水場。そこに小さな子供たちがひしめいて、バシャバシャと盛大に水飛沫を上げている。プールの端には、弧を描いて伸びる高さ二メートル強の金属管。鏡面処理されてきらきらと輝くそれは、ミスト状の飛沫を吐き出す噴水だ。 (涼しげでいいなぁ) ...

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終業式の記憶(女性教師/男子女子)

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 印鑑ケースを買い換えようと、百円ショップを物色していた時のこと。 雑貨コーナーの一角で、なにやら懐かしいものを見つけてしまった。 教科ごとに分かれたノート、簡単な計算ドリルや三角定規……。 そんな学習用具に混じって置かれた、金・銀・銅の小さな丸いシールだ。 そういえば小学生の頃、図工や習字など直接点数の付けられない題材で、 ちょっとした褒章代わりに、よく使われていたっけ。 実は私も、このシールには...

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初めての記憶(女教師/男子)

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 麗らかな小春日和。 休日を利用して雑用をこなした帰り道。 久々に上着もいらないくらいの陽気の中、通りしなに児童公園のベンチに座った。 たまに吹く風こそ少し冷たくはあったが、それさえ無ければ快適そのもの。 こんな日は、日差しにあたっているだけでも幸せな気分になる。 ふと思い立って、自分の家と反対側にある公園の入口に行ってみる。 懐かしさに見回してみれば、駄菓子屋があった辺りも今は駐車場。 民家の軒...

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登校日の記憶(女教師/女子)

 猛暑。 炎天下の街中で、私は区役所までのバスを待っていた。 靴底からジリジリと熱が伝わり、 風のない住宅街では、立っているだけでジットリと汗が吹き出してくる。 熱帯夜の昨夜から今日にかけて、休むことなく一日中鳴り響く蝉時雨。 そうしてついに、ただでさえ少ない思考力が奪われ始めた時、 なんだかボンヤリと甦る記憶があった。 昔のこと、まだ学校に通っていた頃の記憶。 そういえば、あの日もこんな陽気だっ...

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