2018年02月 - 桃尻文庫

ぱちん

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
お母さんの手の平が、ひらりと舞って音を奏でる。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
夕飯を食べる私の横で、妹のお尻がぴょこぴょこ踊る。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
テレビや食器の音に混じって、しつけの音が絶え間なく続く。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
テーブルには、吐き出された人参が包まれたティッシュ。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
ごめんなさいが言えない妹は、今日もお尻に教えてもらう。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
しかめっ面の目尻に、涙がにじむ。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
声をあげて泣きはじめたら、ごめんなさいまで、あと少し。

ぱちん、ぱちん、ぱちん。
ぱちん、ぱちん、ぱちん。
ぱちん、ぱちん、ぱちん。

でも今日は、もう少しだけ、かかるかも。