2019年02月 - 桃尻文庫

スパモノレビュー『継子いじめ』

 凄い作品を見つけたので久々にレビューを書いてみます。

今回はこちら……卍SPANKING様の『継子いじめ』です。

継子いじめ

 とても厳しい内容で、お仕置きと言うよりは本当にお折檻という感じ。タイトル通り、愛の無さが逆に読んでいてゾクゾクしてきます。折檻前のお尻にすでに薄っすらと残っている痕で、もう堪らず。期待を裏切らない容赦無しのお尻叩きやお灸の描写にクラクラでした。

 これほどまでに痛そうなお尻叩き、そして、もぐさを丸めての本格的なお灸漫画って、とても貴重。それが、こんなにハイクオリティな絵(めちゃくちゃ好みな絵柄だなぁと思ったらR学.ぐらぷさん!)で読める日が来るとは……。しかも、エッチ要素やSMっけ無しの本物の折檻モノ。

 ハードなもの・理不尽な体罰に抵抗がなければ、絶対にオススメです。

お百度参り

「お百度参りに行かせるぞ!」

 換気のために窓を開けて夜風を入れていると、今日も隣の家から子供を叱る声が聞こえてきた。お百度参りに行かせるぞ。これは、この地方でよく使われる脅し文句で、引っ越してきたばかりの頃は、なんじゃそりゃと思ったものだった。

 お百度参り。文字通り百回お参りを繰り返す行為が、なんで叱る言葉になるんだろう。夜にやると怖いからだろうか、それとも、百回もお参りするのが面倒くさいからだろうか。この疑問は、住み始めてからしばらく経ったある日、町外れの神社で氷解した。

バチッ! バチッ! バチッ!

(なんの音だ?)

 特にあてもない散歩道、好奇心に任せて路地を曲がった先にあったのは、家々に挟まれた小さな神社。そのざっと見渡せる程度の広さの境内で、小学生くらいの子供がお尻を叩かれていたのだ。腰の高さほどの石造りの台に手をつき、下着はしっかり膝まで下ろされ、お尻は桃色に染まっていた。

「おはようさんです」
「あ、おはようございます」

 褪せた鳥居の下で呆気にとられている自分に気づき、子供のお尻を叩いていた男性が手を止めて声をかけてきた。

「ああ、この辺の人じゃないんですね。これは、ここいらの願掛けでね」

 びっくりなさったでしょう。でも、決して憎くて叩いているわけじゃないんですよ。そう言って壮年の男性は、このご時世の釈明半分なのか、この神社に伝わる独特のお参りの作法を教えてくれた。

「ほら、この白木の板に、こうして墨で願い事を書いてねぇ。孫は今度、習い事の発表会だから」

 これできっちり百回お尻を叩いて、こうして奉納するんですよ。そう言って男性が指さした先には、まるで絵馬のように、願い事が書かれた白木の板がぶら下げられていた。形は羽子板そっくりで、柄の部分に空いた穴から紐が通してある。

「最近のは、こんなふうに薄っぺらいけれど、私らの頃は途中で割れると縁起が悪いってんで、もっともっと分厚くってねぇ。それが痛くて痛くて……」

 丁度、このくらいだったかなぁ。そう言いながら、無数にぶら下げられた板の中から、特に大きくて分厚い板を指し示す。表面の字は風雨にさらされて滲んでしまっているが、見るからにずっしりと重そうだった。

「これを、うちらは昔からお百度参りって呼んでいたもんだから……」

 若い頃に働きに出た先で知らずに言って、周りにぽかんとされてしまったとか、テレビの時代劇で、町娘が何度もお参りを繰り返す一般的なお百度参りを見て、不思議に思ったとか。

「健康祈願だ、学業成就だって、それこそ七五三でも節句でも、とにかく子供の頃は事あるごとに連れてこられましてね。なんなら、言うこと聞かないとお百度に行かせるぞ、なんて親父にも脅かされて」

 それもご利益があるのは子供のうちだけだっていうんで、バチ当たりっかもしれないですが、変わった神さんだなぁと土地の我々も思ってるんですよ。そう言いながら、男性はカラカラと笑って汗を拭った。

「じゃあ、そろそろ続きをしてしまおうか。昼飯までに帰らんと、今度はお母ちゃんに、お仕置きでお百度行かせるぞって言われてしまうからなぁ」

 背筋の丸まっていた孫のお尻をピシャリと平手で一つ打って、しっかりお尻を突き出すように促す男性。神様の前だから、ちゃんとするんだよ。そう言って振り上げた薄い板には子供の字で、合格しますように、と力強く書かれていた。